日曜日までの3日間の展示です。私の作品は7点納めさせていただきました。
どうかご高覧いただけますよう、よろしくお願いいたします。
会場詳細はコチラ→http://www.kyoto-art-gallery-fair.com/
大谷HPはコチラ→http://www.ohtaniikuyo.com
瀧川画廊HPはコチラ→http://www.takigawagarou.ecweb.jp/
さて作品の受け渡しも済み、一息つけたので遠い前回の続き、ホームページ補完ブログ・私の使用画材のパステルについてのテキストをかきます。
:エピソード1:パステルを使っての制作方法及び保存性、魅力について
内容はコチラ→http://ikuyo.sblo.jp/article/23629680.html
:エピソード2:パステルのメーカーとその特徴について
パステルの大手メーカーはやはりヨーロッパに集中していますが、我が日本にも立派な老舗パステル専門メーカーがあり、それは「ゴンドラパステル(made in kyoto)」です。(ホルベイン(Osaka)からもソフトパステルは作られています。)
私は主にこのゴンドラパステル(全242色)と細部の描き込みにコンテ・ア・パリのパステルペンシル(全48色/フランス)、ダーウェントパステルペンシル(90色)、カーブオテロ・パステルペンシル(全60色/ドイツ)などなどを使用しています。
パステルは色彩の混色に限りがあるため、もともと多くの種類の色が用意されています。(←パステルトーンと呼ばれる所以)そしてその色彩展開にはかなり各社の色が出ているので、どれを選択するのかは使い勝手など含め、好みだと思います。
色数の多さで言えばパリ万博に1650色を出展し金賞を受賞したロシェのパステル(ラ・メゾン・ドゥ・パステル)で現在も567色のパステルを製造しています。ただ非常に高価で日本で入手は困難だと思います。1720年に出来た超老舗店だとか。
Memo:
この1650色のパステルはパリのポンピドゥー・センターの所蔵品として、今も大切に保管されています。一方ドガのアトリエで見つかった、愛用のロシェのパステル・ボックスはオルセー美術館に保管されています。ドガと言えば踊り子のパステル作品ですが、08年秋のオークション・サザビーズで3,704万2.500ドル(約36億円)、紙作品で史上最高額で落札されていました。アートバブル崩壊など言われますがやはり良いものは欲しいということでしょうか。
色によって各社のものを併用しているので、パステルメーカー(ソフトパステル)で代表的なものの特徴を分かる範囲であげますと(個人的な感覚です)、
★ゴンドラパステル(全242色小さな2本入り/日本)
中間色のラインナップが豊富で、微妙なニュアンスの日本人的な色相感も好きです。粒子は他と比べると少々粗めだけど、伸びがあって良いです。手触りは少し固めですが、画面にのせるとちょうど良い描き心地で、混色も容易。まず他社のように紙を剥く手間(柔らかい程減りが早く、描いてる途中に巻紙を剥くのがあまり好きではないのです。特に巻紙が画面に擦れたりしたらイラっとします)がいらず、グイグイ描けます。それからフィキサチーフをかけても多少落ち込みますが、変色はありません。
★ラウニー(全194色/イギリス)
粒子が極めて細かく、発色にも優れています。ソフトで滑らかに伸び、耐久性は世界的にも評価されています。価格もお手ごろ。
★シュミンケ(全283色/ドイツ)
高品質で描き味なめらか、しっとりと紙になじみます。重ねて塗っても定着力があり、美しく描けます。水準も価格も高い!
★セヌリエ(全552色/フランス)
色数が大変豊富でとても柔らかく、バターのようにしっとりとしています。大変伸びが良く、肌合いはまさにベルベット、美しいです。それに伴いちょっと価格が高め。
★レンブラント/ロイヤルターレンス(全203色/オランダ)
適度な硬さ(少しセミハード的)で強い発色、定着力もあります。重ね塗りでもきれいに描けて耐久性も良いのですが、あまりにもハッキリしていて私はちょっと苦手です。 ちょっと肌合いがテラっとしている気がします。お求め安い価格。
★ニュートン(全200色/イギリス)
適度な柔らかさと伸び。ホワイトにジンクWとチタニウムWがあるのも良い。価格はお手ごろ。
使ったことはないのですが★ルフラン(全203色/フランス)、★ホルベイン(全250色/日本)顔料には有害物質を含まず安全なものだけを使って作られているそうです。 低価格。などもあります。
長々と読んでいただきありがとうございました。